文が組み立てられない原因は、文法知識の不足とは限りません。
語順・型の在庫・処理速度のどれが足りないかで、やることが変わります。
参考書の問題は解ける。
穴埋めも、並べ替えも正解する。
なのに、自分で1から文を作ろうとすると止まる。
「文法はやったはずなのに」
そう思ったことはありませんか?
文法の知識と、文を組み立てる力は別のものです。問題を解く作業には、組み立てる工程が入っていません。
ここでは、組み立てが止まる場所を3つに分けます。
組み立ては3つの部品でできている
日本語で考えたことが英語の文になるまでに、こう動いています。
- 語順|主語と動詞を先に置き、英語の並びで進める
- 型の在庫|「こう言いたいときはこの形」という枠を持っている
- 処理速度|その2つを、考え込まずに動かせる
どれが欠けても、結果は同じ「文が作れない」になります。
文法書に戻って解決するのは、1番目が原因のときだけです。
切り分けの方法|書けるかどうかで分かれる
判定は、話す前に書いてみると分かります。
- 言いたいことを日本語で3文用意する
- 時間をかけていいので、英語で書いてみる
- そのあと、同じ内容を口頭で言ってみる
結果はこう分かれます。
- 時間をかけても書けない → 語順の問題(パターン1)
- 書けるが、いつも同じ形になる → 型の在庫の問題(パターン2)
- 書けるのに、口頭だと出ない → 処理速度の問題(パターン3)
3番目がいちばん多い形です。知識はあるのに、使える速さになっていない状態です。
一覧で示します。当てはまるものを1つ選んでください。
| パターン | こういう状態 | 最初にやること |
| 1|語順で止まる | 動詞が決まらないうちに話し始めて、途中で止まる | 話す前に、動詞を1つ決める |
| 2|型の在庫が足りない | 出てくる文が、いつも “I think ~” と “It’s ~” ばかり | 自分が出る場面の型を、10個そろえる |
| 3|処理が遅い | 書けば正しい文が作れる。ところが会話では出てこない | 日本語を見て2秒以内に口に出す練習を、毎日15分入れる |
パターン1|語順で止まる
日本語のまま考え始めると、動詞が最後に来ます。英語は主語のすぐ後ろです。
この差があるので、動詞が決まらないうちに話し始めて止まります。
最初にやること:話す前に、動詞を1つ決める。
want、need、have、think、go。この5つで大半の文は始められます。動詞が決まれば、後ろは名詞を足すだけです。
骨組みそのものが曖昧な場合は英語5文型|ビジネスで使う骨組み。「うーん」を止めて言葉を走らせる完全ガイドで確認してください。
パターン2|型の在庫が足りない
書けるのに、出てくる文がいつも “I think ~” と “It’s ~” ばかり。これは在庫の問題です。
英語は、言いたい機能ごとに決まった形があります。依頼、確認、提案、断り。その形を持っていないと、知っている単語を無理に並べることになります。
最初にやること:自分が出る場面の型を、10個そろえる。
覚えるときは語順ごと、かたまりで入れます。やり方は英語の語順が崩れがちな人へ:チャンク記憶でロックする方法にあります。
仕事で使う型を場面別に集めるなら、英語で聞き返す言い方|「すみません、もう一度お願いします」を繰り返さないための3段階のように、場面ごとの記事から拾うのが早いです。
パターン3|処理が遅い
書けば正しい文が作れる。ところが会話では出てこない。
原因は、組み立てに意識を使っているからです。意識を使う処理は、同時に2つこなせません。文を作っている間、話の中身を考える余裕がなくなります。
最初にやること:日本語を見て2秒以内に英語を口に出す練習を、毎日15分入れる。
暗記にしないための判定方法まで含めて、瞬間英作文の効果的なやり方|会話で出てこない人がやっている3つの間違いにまとめました。
出す速度そのものが課題なら英語の瞬発力を高める方法|知っているのに言葉が出てこない人へもあわせて読んでみてください。
よくある質問
文法書をもう一度やり直すべきですか
語順で止まっている場合だけ有効です。それも、通読ではなく必要な項目を引く使い方にしてみましょう。
書けるのに話せないなら、文法書に戻っても解決しません。
英作文の練習と、瞬間英作文はどう違いますか
英作文は正確さを上げる練習、瞬間英作文は速度を上げる練習です。
書けない段階では英作文、書けるのに出ない段階では瞬間英作文を選びます。
どのくらいで組み立てられるようになりますか
処理速度は、毎日15分で1〜2か月から変化が出ます。型の在庫は、そろえた分だけその日から使えます。
語順の習慣を変えるのは最も時間がかかります。3か月単位で見ましょう。
次にやること
まず3文を書いて、口頭でも言ってみてください。書けるか話せるかの差が、そのまま原因になります。
分かったら、そのパターンの「最初にやること」を1つだけ実行します。
組み立てた文が自然かどうかは、自分では判定しきれません。どこから人の目が要るかは英語の独学はどこで限界が来るのか|コーチングを使うべき人・使わなくていい人で整理しています。

