英語で話す練習をしたいのに、話し相手がいない。
オンライン英会話は続かなかった。
そんな状態でも、ひとりで、無料で、今日から始められる練習があります。それが「1分間スピーチ」です。
上達に必要なのは相手ではありません。1分間、区切って話し、あとで自分の発話を分析する仕組みです。
この記事では、1分間スピーチのやり方と、話す最中に気をつけるポイント、実際に使えるお題を整理します。
「1分間スピーチ」の効果
1分間スピーチが効くのは、第二言語習得研究でいうスピーキングの3つの処理──概念化・文章化・音声化のすべてに働きかけるからです。
| スピーキングプロセス | 効果 |
|---|---|
| 概念化 | ランダムなお題に対し、何を話すか内容を即時に考え、1分間の限られた時間内で順序だてて話せるようになる |
| 文章化 | どのような英単語、表現、文法を使って文章を構成できるかが分析できる |
| 音声化 | 自分の発音を客観的に聞ける |
続けることで、この3つの処理速度が上がっていきます。分析の時間を取るほど、使える知識も増えていきます。
「1分間スピーチ」のやり方
手順はシンプルです。
- お題を決めて、1分間話す(録音する)
- 録音を聞いて、自分が話した内容を書き出す
- 文法ミスがないか、別の言い方は出来たかなど分析する
1日30分ほどで取り組めます。毎日が難しければ、週に1〜3回でもかまいません。続けやすいペースを先に決めておくと、途切れにくくなります。
①お題を決めて、1分間話す(録音する)
お題は自分で決めても、この記事の後半にあるものを使ってもかまいません。
決まったら、準備時間なしでそのまま話しはじめます。話す内容を考えながら発話すること自体が、この練習の一部です。
話した内容は、スマートフォンのボイスメモなどで録音しておきます。
②録音を聞いて、自分が話した内容を書き出す
録音を再生し、一語一句書き起こします。
途中で詰まって「あー」「えっとー」と声が漏れていたら、それもそのまま書き起こします。
自分の英語を聞き返すのは、最初は落ち着かないものです。それも数回でおさまります。
③文法ミスがないか、別の言い方は出来たかなど分析する
書き出した文章をGrammarlyにコピペし、文法ミスが無いかを確認します。
基本無料のものでも、上にあげたような文法ミスは修正してくれるので、効率よく正しい文法に気付くことができます。英語のメールや英作文を書くときにも使えます。https://www.grammarly.com/
うまく言えなかった表現や、単語の使い方に自信がない箇所があれば、そのつどネットで調べます。
修正した文章は、エクセルやスプレッドシートにまとめておき、定期的に見直します。
こうして、自分だけの「間違えやすい英文法集」ができあがります。
次のスピーチでは、そこで見つかった課題を意識して話します。
どのような点に気を付けて発話すればよい?
分析の時間も大切ですが、話している最中に効くポイントも別にあります。
1分間話し続ける
最初の目標は、1分間、まとまった量の英語を止めずに話し続けることです。
途中で単語が出てこなかったり、文がうまく組み立てられなかったりする場面は、必ず出てきます。
何を話そうか内容に詰まったときは…
3秒以内に何か話しはじめるというルールを、先に決めておきます。
3秒で思いつかなければ、英語のFillerで間を埋めながら考えます。
Well.. Let me see.. How can I say.. Just a moment… Let me rephrase that…
話す内容は事実である必要はありません。英語を話す練習が目的なので、内容よりも発話量を優先します。
単語がわからない(思い出せない)ときは…
別の簡単な単語に置き換えるか、例を出して遠回しに説明します。
言いたかった単語は、あとで録音を聞き返すときに辞書で調べれば十分です。
単語は出てくるけど文章にできないときは…
文章としてまとまらなくても構いません。3秒以上、間を空けないことのほうが優先です。
It is / There is / I am のような型を使い、短い文に分けて話すと詰まりにくくなります。
あとで録音を聞き、落ち着いて考えれば正しく文章にできそうなら、そこで書いてみます。
話せなかったのに書けることは、珍しくありません。話せなかった理由を分析すると、次の文法事項に集中することが多いです。
- 関係代名詞
- so that 構文
- 仮定法
- 分詞構文
ここが話せるレベルまで整理できていないと、表現できる幅がそのぶん狭くなります。文法書やネットで確認し、次のスピーチで実際に使ってみます。
使って、間違えて、直す。この繰り返しで定着します。
英語的な話の構成を意識する
1分間話すこと自体に抵抗がなくなったら、次は話の組み立て方です。
英語的な構成の型が、PREP(結論→理由→具体例→結論)です。
Reason :理由(なぜそう思うのか)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための例・データ・状況など)
Point :結論(要点をまとめる)
この順序で、1分に収まるように話します。
英語のつなぎ言葉を使う
理由や具体例を加えるとき、話題を変えるときには、つなぎ言葉が要ります。
理由を表すBecause、具体例を表すFor example、結果を表すAccordinglyなどが基本です。
つなぎ言葉の一覧はつなぎ言葉を使うだけで英語が伝わりやすくなる【Connectors一覧と例文】にまとめています。
同じ表現の繰り返しにならないように
毎日続けていると、自分なりの型ができてきます。型があるのは良いことですが、同じ表現ばかりになっていないかは時々振り返ります。
英語は同じ表現の繰り返しを嫌う言語です。I think ばかりで文を始めているなら、I suppose や I believe、Personally なども試してみます。
「1分間スピーチ」のお題
さっそく「1分間スピーチ」を始めてみましょう!
お題は、Is English difficult to learn?(英語を学ぶのって難しい?)です。
GEAR ENGLISH の Instagramでは、1分間スピーチのお題を紹介しています。
1分間タイマーもついていますので、保存をしておき、スキマ時間をうまく使って実践してみてくださいね。
1分より長い持ち時間で話す場面に進むなら、英語プレゼンの型|内容ではなく、型を知らないだけで詰まるで話す順番の決め方を整理しています。
1分でまとまらない場合は、要点・並べ方・接続のどこで崩れているかを先に見ておくと近道です。英語で長く話すとまとまらない|要点・並べ方・接続のどこで崩れるかで切り分けています。
次にやること
今日やることは1つです。お題を1つ選び、準備せずに1分だけ話して、録音してみてください。
そのあとの分析でつまずくとしたら、直す箇所が見つからないからではなく、見つかりすぎて選べないからです。毎回すべてを直そうとすると、練習のほうが続かなくなります。
確認する順番を先に固定して、AIに毎回同じ形で返させる進め方を、有料noteにまとめました。
これは、GEAR ENGLISH運営者が制作・販売する有料noteです。
自分で回すのではなく、話した内容を人に直してもらいたい場合は、ビジネス英語向けオンライン英会話の比較6社|「特化型」と「大手」の差は何なのかで選び方を整理しています。

