課長になった。部下もできた。
なのに、海外拠点とのメールに毎回1時間かかる。会議は、資料を読めば内容は分かるのに発言できない。
20代の部下のほうが、たどたどしくても平気で話しかけている。
「今から始めて、間に合うんだろうか」
その問いに、まず答えます。遅くありません。40代から始める場合の「順番」が大切です。
大人の脳は、子どもの脳とは違う覚え方をします。丸暗記が苦手な代わりに、理屈が分かれば定着が速いという特性があります。これは弱点ではなく、40代がここまで積み上げてきた思考力そのものです。使い方さえ間違えなければ、味方になります。
まず1週間でやること
教材を選ぶ前に、次の3つだけ決めてください。
① いまの段階を、行動から決める
テストを受ける必要はありません。「知っている単語を並べれば伝わる」なら初心者、「決まった場面のやりとりなら最後まで運べる」なら初中級、というように、いまできることから段階が決まります。
段階を決めずに教材を買うと、簡単すぎるか難しすぎるかのどちらかに当たり、続きません。最初の1週間でやることは、教材選びではなく段階の確認です。
② 「何のために」を1つに絞る
「英語ができるようになりたい」では、やることが決まりません。半年後の海外出張、来月の会議、部下への手前——場面を1つ具体的に決めてください。
場面が決まれば、必要な語彙も型も自然に絞られます。広く浅く手を出すより、1つの場面で使える形を先に作るほうが早く効果を感じられます。
③ 音から先に固める
40代で英語に苦手意識がある人の多くは、中学・高校で文字と文法だけを学び、音を後回しにしています。この土台が抜けたまま単語や表現を増やしても、聞き取れず、話しても伝わりません。
最初の数週間は、発音と音の変化のルールに絞ってください。ここを飛ばすと、あとで同じ場所に戻ってくることになります。
「もう遅い」と感じる理由は、能力ではなく比較にある
20代の部下と自分を比べると、劣っているように感じるかもしれません。でもそれは、スタート地点が違うだけで、学び方の適性が劣っているわけではありません。
大人には、丸暗記ではなく理屈から入って、体系的に積み上げられるという強みがあります。これまで日本語で培ってきた論理的な思考力や、仕事で身につけた学び方そのものが、英語学習にもそのまま使えます。
不利に見えるのは、子どもと同じやり方をそのままなぞっているときです。やり方を大人向けに変えれば、比較する必要はなくなります。
何をどこまでやれば「基礎」が終わるか
基礎固めには終わりが見えにくく、これも挫折の大きな原因になります。社会人にとっての基礎は、文の骨組み・頻出語1,000〜1,500語・音のルールの3つに絞れます。この3つには、それぞれ「終わった」と判定できる具体的な状態があります。
範囲の決め方は社会人の英語「基礎固め」は何をどこまでやるのか|終わりが決まる3つの範囲にまとめました。
次にやること
まず英語レベルの簡易診断|テストを受けずに、いまの段階を決めるで、5分だけ使って自分の段階を決めてください。
段階が決まったら、大人の脳に合わせた学習の順番を英語をやり直したい大人へ。「根性」より「順番」が、最短で話せるようになる理由で確認できます。
覚えたはずの単語がすぐ抜ける、という感覚のほうが強い場合は、50代から英語を始める人へ|記憶力ではなく、覚え方が違うだけですで覚え方そのものを扱っています。
全体の地図を先に見たい場合は、英語学習ロードマップ|いま自分がどの段階にいるかを先に決めるで4つの段階から入ってください。
とは|初級(A1)との違いは「単語」から「文」へ変わること.png)
