英語習得に必要な時間の目安|レベル別の幅と計画の立て方

英語学習ロードマップ

「英語を話せるようになるまで、あと何時間かかるんだろう」。勉強を続けていると、終わりが見えないように感じることがありますよね。

ただ、英語を「習得した」と呼ぶ地点は人によって違います。旅行中に簡単なやり取りをしたい人と、仕事の会議で意見を交わしたい人では、目指す場所が同じではありません。まずは目標のレベルを決め、そのレベルまでの時間を一点の数字ではなく幅で見てください。今週どのくらい学べるかを考えるときにも、そのほうが使いやすくなります。

英語習得には何時間かかる?レベル別の目安

目標を分けるために使うCEFR(セファール)は、外国語で「何ができるか」をA1からC2までの段階で示す枠組みです。下の表は、初学者から各レベルに到達するまでの「能動的な学習時間」の推計を、約100時間単位に丸めたものです。授業や、課題に取り組む時間など、英語を学ぶために使う時間を指します。英語の動画を流していた時間をすべて足す表ではありません。

目標レベル できることの目安 初学者からの累計学習時間
A1 ゆっくりした相手と、自己紹介などのごく簡単なやり取りをする 約100〜500時間
A2 身近な用件について、短く直接的なやり取りをする 約200〜800時間
B1 身近な話題の要点を理解し、自分の経験や考えを簡単に説明する 約400〜1,400時間
B2 幅広い話題で意見を説明し、相手とやり取りを続ける 約800〜2,500時間
C1 複雑な内容も理解し、仕事や学習の場で柔軟に表現する 約1,500〜4,500時間

レベルの説明はCEFRの公式記述を日常の場面に寄せて短くしたものです。時間はPearsonの学習時間推計の累計値を丸めています。短い側は、学習条件に恵まれた場合を含むモデル上の数字です。「B2なら誰でも800〜2,500時間で到達する」という保証でも、日本語話者だけを調べた統計でもありません。C2は同じ推計に数値がないため、別の基準の時間を表に混ぜていません。

表で注目してほしいのは、たとえばB2が「約800時間」と一つに決まっていないことです。短い側だけを締切にすると、想定より時間がかかったときに「自分のやり方が間違っている」と早く結論づけてしまいます。一方、長い側を最初から必ず必要な時間だと考える必要もありません。数字は到達日を約束するものではなく、計画を立て直すための幅です。

同じレベルを目指しても、必要な時間に幅がある理由

大きいのは、どこから始めるかです。中学・高校で習った内容を使える人と、基礎から学び直す人に、同じ残り時間を置くことはできません。また、読むことは得意でも、会話では言葉が出てこないことがあります。CEFRのレベルを一つ決めても、目標の場面で必要な力が同じように育っているとは限りません。

時間の数え方も違います。この表は授業と演習などの能動的な学習時間を扱っています。ほかの資料には、指導・監督下の時間だけを数えるものや、学校を卒業したあとに必要な追加学習時間を推計するものがあります。数字だけを横に並べると、「何時間から始めて、何を数えたか」が消えてしまいます。

日本語話者を想定した別の試算には、大学卒業後からB2まで追加で約2,800時間というものもあります。これは学校で学んだ分を含む表の累計時間とは、数え始める地点も計算方法も違います。表の時間に足したり、表の上限を書き換えたりはできませんが、短い側を自分の締切にしないための参考になります。

自分の「あと何時間」を考える順番

まず、英語を使いたい場面を一つ選びます。旅行中の簡単な用件ならA2、身近な話題について自分の経験を説明したいならB1、仕事の話題で理由を添えて意見を交わしたいならB2が、目標を考える手がかりになります。試験の点数だけで会話力まで決めつけず、実際にしたいことと照らしてください。

次に、今できることを確認します。英語レベルの簡易診断は、現在地を言葉にするための補助になります。試験のスコアを手がかりにする場合は、CEFR・TOEIC・英検の換算表で、測っている力の違いも確認してください。今がB1に近いなら、初学者からB2までの累計時間を最初から積み直す必要はありません。ただし、昔の授業時間を累計から単純に引けば残り時間が出るわけでもありません。今、その力を使えるかを起点にします。

たとえばB1からB2への移行について、表の元になった推計では追加の学習時間が380〜1,109時間です。丸めると約400〜1,100時間。週7時間学べるなら、単純計算では約1〜3年分になります。これは休まず同じペースで続けた場合の換算で、到達時期の予告ではありません。それでも「半年で必ずB2」と置くより、生活の中で確保できる時間と照らしやすくなります。

最後に、時間だけでなく、目標の場面で何を練習するかを決めます。会議で意見を言いたいのに読解ばかりしているなら、読んだ内容を使って短く意見を述べる時間も要ります。聞き取れないことが壁なら、同じ時間を話す練習だけに増やしても、困る場面は変わりません。学習の順番を整理したいときは、英語学習ロードマップで、いま優先する練習を確かめてください。

「なぜその順番なのか」まで知りたい場合は、英語の勉強法を組み立てる順番で詳しく扱っています。

時間は、学習を続けるか見直すかの判断材料にする

目安の範囲に入ったからといって、目標の場面で必ず英語を使えるとは限りません。反対に、表の時間にまだ届いていなくても、旅行で用件を伝えられるようになったなど、すでに達成した目標があるかもしれません。

最初に「どの場面で、何ができればよいか」を決め、週に使える時間から大まかな期間を見ます。しばらく取り組んだら、学習時間の合計と一緒に、目標に近い課題で何ができるようになったかを確かめてください。時間の数字に追われるのではなく、次の練習を選ぶために目安を使えます。

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